1970.01.01 Thursday
中国は複数政党の民主国家である 《本編》
中華人民共和国は労働者階級が指導し、労働者・農民連盟を基礎とする人民民主独裁の社会主義国家である。中華人民共和国の根本的な制度は社会主義制度である。
中国に住む。
すると日本では想像しなかったストレスが溜まっていることに気がつきます。
そう言うと、中国(と韓国)が大嫌いな人たちの、こんな声が聞こえてきそうです。
「そりゃそうでしょ。民度の低い反日中国人と粗悪なニセモノの製品に囲まれ、大量の農薬を使って作られた食品を食べ、PM2.5で汚染された空気を吸っているんですからね」
違う。全然違う。
中国のことを何も知らずにそういうことを言うあなたたちにストレスが溜まるのです。
わたしは、日本人と同じくらい中国人が、韓国人が、タイ人が、インド人が、イギリス人が、アメリカ人が、ケニア人がその他世界中の人が大好きです。
わたしが大好きな人達を差別する、差別主義者の発言にストレスが溜まるのです。
中国は情報が共産党によってコントロールされているから国民は何も真実を知らない。日本は情報がオープンだから、中国人より日本人のほうが中国の真実を知っている。
そういう差別主義者の思い上がりにストレスが溜まるのです。
中国に住み、中国で仕事をし、完全なカタコトの中国語をほんの少しばかり使えるわたしですら、中国という巨象のことはまだ何も分かっていないと思っているのに・・・。
だから中国のことを調べ、ついでに分かったことをこうやってブログ上にまとめて、頭の中を整理しているわけなのです。
さて今回は、【よくある誤解】と【わたしの誤解】に分けてまとめてみました。
【よくある誤解】 一党独裁の中国に民主主義はない
【ホントのこと】 中国にもプロレタリア民主主義という名の民主主義があります。中国(マルクス・レーニン主義)の民主主義については以前にも書いたので、今回はその繰り返しと補足になります。
まず、民主主義とは普通選挙がありその結果次第で政権交代が保障された民主主義(議会制民主主義)、もっと単純に言えば「多数決」の民主主義しか知らないと、中国共産党が「民主」という言葉を使うことに大変な違和感を感じることになります。
マルクス・レーニン主義は、民主主義をブルジョア民主主義とプロレタリア民主主義に区別します。
そして、圧倒的多数の労働者階級の利益を代表するマルクス・レーニン主義の政党が行う政治(プロレタリア独裁)こそ民主的であり、非マルクス・レーニン主義の政党(ブルジョワ政党)が行う政治は民主的でないと考えます。
次のプロレタリア独裁と人民民主主義の説明は、ウィキペディア「プロレタリア民主主義」からの引用です。
・プロレタリア独裁 - 被支配階級が執権するのだから、民主的な政策を取る(であろう)。
・人民民主主義 - 革命的な政党のみが、議席を有するのであるから、民主的な政策のみが実現する(であろう)。
う〜む。左翼なわたしですが、やっぱりこのプロレタリア民主主義の考え方が、どうして民主主義の名に値するのかぜーんぜん理解できません。
【わたしの誤解】 中国に存在する政党は中国共産党ただ一つである
【ホントのこと】 中国には中国共産党のほか、民主党派と呼ばれる8つの政党が存在します。8つの政党とはすなわち、中国国民党革命委員会・中国民主同盟・中国民主建国会・中国民主促進会・中国農工民主党・中国致公党・九三学社・台湾民主自治同盟です。
後ろに革命委員会というのがつくものの、なんと国民党(!)まで存在します。
いずれも参政党であり中国共産党とは協力関係にあります。そして、国の政策、方針、国家指導者の人選についての協議に参与し、国の事務の管理、国の方針、政策、法律、法規の制定、実施にも参与しています。
民主党派は野党としての機能はまったくありませんから、「中国は中国共産党の一党独裁である」というのは正しいのですが、それは中国には中国共産党しか存在しないということではありません。
なお、一つの大政党とそれに協力する複数の政党で運営される政治体制をヘゲモニー政党制といい、協力政党を衛星政党といいます。
サイズを間違えたカツラみたいなヘアスタイルが話題の、三代目のボンボン(↓写真)が指導する北の国も、なんとまあ驚いたことに、このヘゲモニー政党制の国です。
偽装民主主義ですね。
・・・というわけで、中国は複数政党の民主国家である。
いや、これは正確ではありませんね。
正確には、中国は「複数政党」の「民主」国家である。(※注)
わたしがそう言う理由がお分かりいただけたでしょうか。
病院行かなくてもいい?
※注: 複数政党と民主の言葉は括弧付き。誤解なきよう。
1970.01.01 Thursday
【悩み】日本人ですが桜と桃の花の区別がつきません
日本の桜は美しい。
中国の人も日本の桜の美しさを知っている。
そして、その美しさを称える。
日本の桜が美しいのは理由がある。
桜の樹の下には花さかじいさんが埋まっている!
これは信じていいことなんだよ。何故って、桜の花があんなにも見事に咲くなんて信じられないことじゃないか。
わたしはあの美しさが信じられないので、この二三日不安だった。しかしいま、やっとわかるときが来た。
桜の樹の下には花さかじいさんが埋まっている。
これは信じていいことだ。(※注)
キャンパスにも桜が咲いている。
なのに学生は「知らない」という。
学生を連れて外に出た。
「ほら桜だ」
スマホを取り出し写真を撮る学生もいる。
「ほら、ここにも、あそこにも」
ん? なんかこれは違うような。ひどく木が低く枝も細い。
学生が「桃花(taohua)」と中国語で言った。
「桃(tao)の日本語は“もも”です」などと冷静に学生に言いながら、急に不安になった。
「ほら桜だ」なんてわたし言ったのは、ほんとに全部桜だったのか?
授業を終えマンションに戻って、インターネットで検索した。
桜、桃、梅の花は、わたしのような“ど素人”には区別がつきにくいらしい。桜と桃を正確に区別できないのはわたしだけではないようだ。
ちょっと安心した。
ネット上にもたくさん桜と桃の花の見分け方の記事がアップされている。
しかし、はたして学生に「桜だ」と言った花は桜だったのか?
↑ キャンパス内に咲いていた桜? 桃? 下の花はどうも桃だな
あしたこっそり確かめに行こう。
結果報告? しない。
※注: もちろん信じてはいけない。梶井基次郎という人は、桜の木の下に死(屍)体を埋めたり、丸善の、あろうことか商品である本の上に檸檬を仕掛けてそれを爆発させたりしてなかなか迷惑な人なのであるが、わたしは好きだな。
【おまけの話】
中国国内で桜と言えば、武漢市の東湖桜花園の桜が有名である。武漢大学でも花見ができるらしい。
そういえば、中国国際放送(かつての北京放送)で、海南省のある町が去年桜を植えた。そして今年桜祭りをやろうとしたけど桜は開花せず中止になったという、中国らしいほのぼのとした微笑ましい話をしていた。
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