2014.02.02 Sunday
愛国無罪の中国。愛国無邪気でナルシストな日本
木曜日は病院に行く日。
それ以外は日付というものを意識しない生活をしている。
そうやって日々を過ごしているうちに2月になった。
今中国は春節の真っ最中。
「新年」という言葉は、中国語でも新年(シンニェン)であるが、中国の人が新年といった場合、それは西暦ではなく旧暦の春節後であることが多い。つまり、春節前の1月はまだ今年のうちに入る。
1月に忘年会があるのだ。
わたしのほうは、こうやってブログを更新していると「つれづれなるまゝに、日ぐらしパソコンに向かひて、心にうつりゆくよしなしごとをそこはかとなく書き付くれば、あやしうこそ物狂ほしけれ」である。
今日も、心にうつりゆくよしなしごとをそこはかとなく書き付くる。
【愛国無罪の中国。愛国無邪気でナルシストな日本】
新聞を読む。新聞はもちろん朝日新聞である。
読売新聞は嫌いだ。タイガースファンが読売新聞を読むはずがないではないか。
10面に『呆韓論』(室谷克己著・産経新聞出版)という本の広告が出ている。
韓国のことを書いた本のようだ。
「悪口ではありません、事実です」「“普通の国”だと思ったら大間違い!」「すべての問題の根源はかの国の病にある!」だそうである。16万部突破のベストセラーでもあるらしい。
悪口ではありませんというフレーズから、韓国の悪口を書いた本であろうと推測できるが、読んでないから、これ以上この本には触れない。
最近、書店に行くとこの手の、要するに韓国や中国を、常識の通じない国、世界中から嫌われている国ということを書いた本が非常に多い。
その裏返しとして、日本は世界中から愛されている国、感謝されている国というナルシスティックな日本大好き本もとても多い。
ピアジェは、2〜7歳の時期の子供を前操作期と呼んだ。この時期の子供は、他者の視点に立って理解することができない。自己中心性の特徴を持つとしている。
ちょっとでも児童心理学や発達心理学に触れたことがある人なら、だれでも知っている。
幼児なら「他者の視点に立って理解することができない」「自己中心」であっても問題ない。発達段階として当然だからである。無邪気ともいえる。
でも大人になってもこのままでは困る。
自分大好き、自分は普通だ、自分は正しい、自分はみんなに愛されている、自分は何でもわかっている。そう信じている。
そして、自分にとって心地よい言葉は受け入れるが、そうでない言葉にはヒステリックな反応をする。理性が消え道理が通じない。
あいつは、何も知らないバカだ、アホだ。恩知らずだ。みんなの嫌われ者だ。あんなバカ、アホとは絶交だ。そう考える。
いや、ウチの母親のことを言っているのではない。こういう思考で中国、韓国の欠点をあげつらい、日本をナルシスティックに溺愛する本が多いと言っている。
品格がなく下品。なにより幼稚だ。前操作期の幼児の思考そのもの。そう思うのだけど、この手の、韓国や中国大嫌い、日本大好きという本が書店にあふれている。
ということは、この手の考え方を「下品で幼稚」と考える私の感覚のほうがおかしいと世間の人は見るのだろうか?
おっ、そういえば母親から変人奇人と言われたぞ。
ある日、「昼ごはん食べた?」と聞かれ、「食べてない」と答えると「昼ご飯を食べないのは人間としてどうかしている。あんたはいつからそんな変人奇人になったんや」とさんざん。最近も「あんたみたいな変人」って言われたな。
どっちが変人奇人なんだか。
(これって以前書いたかな?)
【ホウレンソウ(報告・連絡・相談)】
どういう話をしていた時かは忘れた。
「小日本(シャオリーベン)とか日本鬼子(リーベングイツ)という言葉が聞こえたら気をつけます」
というと学生はどっと笑った。
日本人に対する罵倒語が日本人の口から出たので受けるはずである。
「センセー、中国語をよく知ってます」
当たり前だ。外国人には分からないだろうと思ってはいけない。こういう悪口は覚える。
反日デモの時、さんざん使われた言葉だから。
尖閣諸島(釣魚島)は、日本の領土だ。わたしもそう考える。
でも、でも、どうも心地悪い。
その心地悪さは、どこから来るのかというと、尖閣諸島を日本の領土に組み入れたやりかたが、法的には問題がなくとも道義的にどうかと思うのだ。
どうも正々堂々という言葉と縁遠いような気がする。姑息にも思える。
外務省のHPを見ると「尖閣諸島は,1885年以降,複数回にわたる調査により清国の支配が及んでいる痕跡がないことを慎重に確認の上,1895年1月に我が国の領土に編入」とある。
ここから話を始める。
明治時代、近代国家としての体裁を整えるために国境を明確に定めていった。
国境は近代の産物である。
しかし、清国の国境意識はまったく前近代的なものだった。だいたいここまでが清国の領土だという感覚のままである。
このころ清国は、尖閣諸島(釣魚島)のことはすっかり忘れていたか、釣魚島は当然清国の領土だろうと思っていた程度の認識だったろう。法的不備と言ってもいい。
また日本が尖閣諸島を日本領とした1895年1月というと、日清戦争で清国側は日本にボコボコにされていた時期である。無人島である釣魚島(尖閣諸島)のことなんか気にしている場合ではなかったのだ。
明治政府は、一方の当事者であるはずの清国に内密で、“1885年以降,複数回にわたる調査”をした上で、法的不備をつき、あるいは戦争のスキやどさくさをついて、清国の目がそれているうちに,
清国が気付かぬようにそっと“我が国の領土に編入”した。
このへんはわたしの想像がかなり働いているから、誤りがあったら教えてほしい。
中国(と台湾)は1970年ごろ、ようするに島が日本に編入されて70年以上たって、ようやくそれに気づいた。今さら気づいても、もう遅いって。
わたし思うに、領有権に閑して複数回も調査するんだったら、どうして清国に対して、落し物、忘れ物と同じように、「ここ(尖閣諸島“釣魚島”)は、あなたのものじゃないですよね?」と一度も確認しなかったのだ。
ホウレンソウ、つまり報告・連絡・相談はどこの会社でも社会人の常識と教えているぞ。
清国に対するホウレンソウ。それをしなかったのは、何か後ろめたいものが、つまり “ここ、元々は清国(支那 CHINA)の領土じゃないか。でも清国は忘れてるみたいだから、清国が気づかないうちに日本に組み入れてしまおう” という後ろめたさがあったんでしょ? と思いたくなる。
<第2部 中国語の勉強に続く>
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