2014.01.27 Monday
広州中医薬大学深セン附属医院に行ってきた 3
ダイソーのインクカートリッジ210円はとても安い代わりにインクの減り方が異常だ。
プリンターはEPSONのPX-101。新品を装着してヘッドクリーニング2回したらインクがなくなる。ブラックもそうだったし、シアンもそうだった。マゼンタも残り半分以下になった。
まだ何も印刷してないのに。
さて、今更なのであるが深圳市中医院(広州中医薬大学深セン附属医院)は大きくて立派な中医学の病院なのである。
最寄駅は地下鉄1号線(羅宝線)、華強路駅C出口(だったかな?)から徒歩数分のところにある。10メートルほど歩くと痛みに耐えられなくなってしゃがみこんんで1分ほど休みを取るものだから、元気なら何でもないこの道のりが長いこと。
実は最初、西洋医の病院(深圳市第二人民医院)に行ったのだが、医者が手術の可能性をほのめかしたので、校長がビビッて「西洋医はすぐ手術と言う。中国の針を試そう」と考え次の日から深圳市中医院に通うことになったという経緯がある。
中医学(中国の伝統的な医療を近代的に改良したもの)に関して、“中国の医学の診察って顔や舌を見たり、身体を触って(触診)、気の流れがどうだこうだという診断をするんでしょ”と思っている人は考えを改めてもらいたい。
いや、わたしも実はそう思っていた。
じつはレントゲンもMRIもある。ちゃんと西洋医学の方法も取り入れながら進化しているのだ。
病院の中に入ると、漢方薬やお灸の匂いがする。
西洋医の病院のように消毒液のにおいではない。
この病院の消毒液のにおいというのは、注射→痛い→手術→痛い→恐怖→流血の惨事と連想がよくない。
診察室の机の上も、金属のキラキラ光る道具がたくさん並んでいて、これで柔らかい身体をこんなことされたり、あんなことされたりするのかと思うとやはり恐怖である。
中医学の医者の机の上にそんなものはない。
西洋医の病院に比べ、痛い・怖い、流血の惨事を連想させるものがほとんどないのが素晴らしい。
薬もまずかったが、すべて自然の生薬。体にやさしいに違いない。
わたしの担当医は針灸科の王祚邦先生。なかなかの名医らしい。プロフィールの专业特长(専業特長)というところに腰椎间盘突出症(腰椎間板ヘルニア)というのもしっかりとある。
ところで中国の針は、日本の針と違って痛いのである。
日本の針は、針の頭をトントンとソフトにたたいて刺していくが、中国の針は、一気に「エイ、ブスッ」と刺す。
針は痛みのある臀部から足先までエイ、ブスッと次々刺されていく。
痛みが、次第に快楽へと・・・変わっていかない。そういう趣味はない。
そして、そのうち2本の針に微弱な電気を通す。電気を通した針はピクピクする。
そんな針治療を30分ほど。
それが終わると理学療法室に行って温熱療法(熱くした水枕みたいなのを患部にあてる)と電気療法を合わせて1時間ほど。
しかし、医者に行くのに初回は日本語ができる受付のKさん(女性)が通訳として同行してくれたが2回目からの通院はKさんの同行なし。
いつも医者に連れて行ってくれるSさんは校長の旦那さん。
日本語は「チョット待テ」とか「トイレ」とか「1(イチ)、2(ニ)、3(サン)」とかたぶん30個ぐらいの単語を知っているだけ。
その程度なら、日本語で言われなくても中国語で十分わかる。医者との通訳にはならない。
日本語のできない医者と、中国語のほとんどできない患者。
わたし:痛みは昨日と変わりません。
医 者:ここは痛いか?
わたし:はい、痛いです(痛くありません)。
程度の会話しかできない。
これでは、いかに名医といえども十分な処置はできなかったろうことは想像に難くない。
そんな治療を一週間ほど受けたが一向に症状は改善されず、ついに学校から「すぐに帰国せよ」と契約を打ち切られたのであった。
ところで濰坊でもそうだったが、中国の病院は患者のプライバシーに関して実に無頓着で、診察室には常に複数の患者がいて、休み時間に先生の周りに集まっている児童のような状態で、診察中でも他の患者が「あのー、先生・・・」なんて質問したり、ケンカが始まったり(※中国の人は自分の言いたいことを言う時、大声で話すのでケンカじゃなくても中国語が理解できない者はケンカと思ってしまう)、和気あいあいというのか、もうぐちゃぐちゃというのか、落ち着かないというのか一体どうなっているのか。
中国は、急性の病気は西洋医にかかり慢性の疾患は中医にかかる人が多いというけど、こういう選択肢があるのは、なかなかいいではないか。
針は身体にとって傷、灸は身体にとってやけど。小さな傷や、やけどを作りだして、身体の自然治癒力を引き出す。これなかなかいいではないか。
「中医師の免許は米国などでは認可されている」ということだが、日本でも認可すればいいのに。
<第2部 中国語の勉強に続く>
※面白くないから続きは読まなくてもいいよ
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