2015.03.05 Thursday
中国のあおいそら
じつは先月の終わりごろから、風邪をひいてずっと具合が悪い。
だから、ここ1週間以上ほとんど外に出てない。わたし、風邪をひくと症状が長引く体質なのだ。
なぜ風邪をひいたのか原因ははっきりしている。
先月の終わりごろから天候が悪くなり、急に気温が低下したからである。
今日も天気は雨。灰色の空。
ずいぶん前のことだけど中国人先生から、
「先生は中国の大気汚染のこと気になりませんか?」と聞かれた。
「全然」とわたし。
「大気汚染が我慢できないと言って、アメリカ人の先生が1か月くらいで辞めました」
濰坊、深圳そしてここ常州。どこもどピーカンの青空ってあまり見てないような気がする。
濰坊なんかは深い霧に包まれる日が結構あった。
そんな日の町の風景は、色彩というものが全くなくなり白と黒のモノトーンになる。
なるほど水墨画が中国で発達したわけだ。
中国は青空が少ない。
そんな中国の灰色の空を見て、「これが中国の大気汚染」「工場なんかからのスモッグでいつも曇ってる」と人は言う。
空の色は、世界中どこも一緒ではない。
カリフォルニアの空は青い。
ロンドンの空は灰色だ。
そして、智恵子は東京に空が無いという
↑ アルバート・ハモンドと南沙織の「カリフォルニアの青い空」。そしてみうらじゅんの「カリフォルニアの青いバカ」
では中国の空は・・・というと、そもそも中国の空はそんなに青いものではない(※注、以下「 」内はsongkichi 宋吉さんの回答からの引用)らしい。
だから、「中国がまだ発展する前の、工業的大気汚染がない時代の空も、白かった」。
中国に青空が少ないのは、大気汚染だけでなく「大陸性気候や黄土の影響を受けている自然な現象」であり、地域によっては「西のタクラマカン砂漠やコビ灘砂漠から偏西風にのって黄砂が舞う」から「もともと日本のような青空というのが少ない」というのが正しいようだ。
中国の白(あるいは灰色)の空は、大気汚染の影響が大きいというのは間違いではない。
その通りである。
わたしもユニバーシアードが開催されていた期間の深圳は、車両規制が行われていたため空が青くてきれいだったという話を直接聞いている。
APECの開催期間中、北京周辺の工場が操業を止めたため北京の空は青かったのだ。
しかし、島国である日本と大陸中国の空の色はもともと同じではない。
だから、なんでもかんでも空の色を単純に大気汚染と結びつけて、日本の皆さんこれが中国の大気汚染の実態ですなんて言っている記事は眉に唾つけて読むのが正しい。
ところで、「中国のあおいそら」というタイトルから「中国の蒼井そら」を期待してこのブログを開いてくれた方。
期待外れでごめんなさい。
※注: 回答者の「songkichi 宋吉」さんっていう人、いったい何者なんだろう。わたし最近注目しているのだけど、恐ろしく頭がいい。「ごく普通の公務員です」なんてプロフィールに書いているが絶対嘘だ。わたしは、songkichiは1人ではなく、中国政府関係の複数の中国人と日本人の混成チームだと思っている。
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Comments
お体、一日も早くよくなられますよう、お祈り致します。
中国もいろいろのようで……。ハルピンの、全市暖房が始まる前の空は青いです。8月、9月でしょうか。青いと言うより、黒く見えるほど澄んでいます。
6月の端午節に、内モンゴルの満州里というところに旅行しました。ものすごく青い空でした。大草原に沈む夕日の奇麗さと、夜の星、忘れません。ジョーゼットの布地を空にかざすようでした。
ところが、同じ中国で、1ヶ月で怒って本国に帰る人がいる。そんな空もある。
ハルピンでも、空が青いのは暖房を焚くまで。暖房が入ると(全市一斉)路線バスの運転手が、自分のバスを経路通り走らせられない(曲がり角が見えない)という日がありましたよ。
中国は本とに広い。
中国の蒼井そらさんには笑いました。なんで中国人に人気あるんでしょうね。
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海南島の日本語教師さま、コメントありがとうございます。レスポンス、早(笑)!
中国はとてつもなく広くて多様だから、中国について語るとどうしても、群盲象を評すという状態になってしまいます。
黒く見えるほど澄んだ空というのは想像がつきません。
蒼井そらは、タイトルを「中国の青い空」とせずにあえて「中国のあおいそら」と平仮名にしておいて、最後の最後に「中国の蒼井そら」でオチをつけると周到に計算しましたから、ここで笑ってもらわないと困るところです。
なんで中国人に人気・・・分かりません。
い形容詞+名詞で「青い空」などという用例が出てくると、喜びを隠しきれない男子がときどきいますね。こういう学生には「青い空」と「蒼井そら」はアクセントが違うのだと冷静に厳格に対処することにしています。
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私もこちらに戻って来てすぐにダウンしました。早くよくなられますように。
中国の空はもともと青くなかった、というご指摘、ちょっと驚きました。
福州に1年間いましたが、湿気の多いところで毎日のように雨が降りますが、それでも時々目も覚めるような青空が広がります。大気汚染が軽微な地域です。今住んでいるのは浙江省の地方都市で、湿度は福州ほど高くないですが、青空は2年間の間に数えるほどしかありません。この地域は大気汚染のひどい地域の一つです。黄土の影響というご指摘ですが、黄土は春が中心ですし黄土が原因であれば内モンゴルなどは青空を拝むことはできないでしょう。私も内モンゴルに行ったことがありますが、確かに毎日素晴らしい青空でした。大陸性気候は湿度が少なく乾燥していますので一般的には青空が多くなるはずです。APECの開催期間中、北京周辺の工場が操業を止めて青空が戻ったという話もありますし、やっぱり大気汚染と中国で青空がなかなか拝めないこととは関係があるのではないでしょうか。もちろん中国は広いですから、一般論としてですけど。
ところで最後の部分には笑ってしまいました。授業で使わせていただきます。
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かもめ様
コメントいつもありがとうございます。
またご指摘ありがとうございます。
以下、回答させていただきます。
わたしが、この文章流れをかいつまんで言うと
中国は大気汚染がひどい
↓
だから、青空が少ない
↓
ところが、songkichi 宋吉さんの指摘によると「大陸性気候や黄土の影響を受けている自然な現象」により、もともと中国の空は日本のように青空が多いわけではない。だから「中国がまだ発展する前の、工業的大気汚染がない時代の空も、白かった」。
↓
そこで、わたしは「中国の白(あるいは灰色)の空は、大気汚染の影響が大きいというのは間違いではない」が、「なんでもかんでも空の色を単純に大気汚染と結びつけて、日本の皆さんこれが中国の大気汚染の実態ですなんて言っている記事は眉に唾つけて読むのが正しい」(要するにこのような自国中心のものの見方は、時に事実の判断を誤ると言いたかった)結論付けた。
となります。
ですから、かもめさんの指摘する「大気汚染と中国で青空がなかなか拝めないこととは関係がある」となんら見解の相違はないのですが・・・。
ただ、「黄砂の影響を受けにくい新疆ウイグルや内モンゴル」というのはわたしの明らかな誤りです。姑息にこっそり削除します。
「中国の白(あるいは灰色)の空は、大気汚染の影響が大きいというのは間違いではない」と書いたのに、結果的に「大気汚染と中国で青空がなかなか拝めないこととは関係があるのではないでしょうか」と読み手に疑問を持たせてしまうのは、言葉足らずな部分があったかと・・・。
わたしは、「大気汚染と中国で青空がなかなか拝めないこととは関係がある」ということは自明なことだからことさら強調する必要はないと思っておりました。
「中国の白(あるいは灰色)の空は、大気汚染の影響が大きいというのは間違いではない」という部分がもう少し強調されるように加筆・訂正しておきます。
以上回答になってますでしょうか? まだ間違っている点があれば教えてください。
お互い早く体調のほうなおしましょう。
Comments
どうも早とちりする癖が直りません。それにしても日本語は文末に結論が来るので最後まできちんと読まないとだめだと改めて認識しました。文中の
「中国の白(あるいは灰色)の空は、大気汚染の影響が大きいというのは間違いではない」
⇒「・・・・〜は間違い」と読み、そのあとAPECのことについても触れられているのですが、そこは読み飛ばしてしまったようです。体調がよくなく、注意力散漫になっていたようです。
誠に失礼しました。
Comments
furafurakamomeですか(笑)
中国に青空が少ないことと大気汚染は関係ない、とは一言も言ってないつもりなのに、そのように読まれてしまうとは・・・わたしの文章まずかったのかなと思っていたのですよ。
APECのことは、大気汚染は無関係と誤解されないように後で加筆した文なので、kamomeさんが読み飛ばしたわけではありません。
誤解が解けて良かったです。
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