2014.02.15 Saturday
最低限の実用片言中国語 〜 Let's Speak Chinese !
アクセス解析を見ると、いつもアクセス数上位20件に入っているのは、「中国のスーパーで買い物しよう 〜 最低限の中国語」、「Young Persons Guide To 外国人体格検査」など、実用的なことを書いている記事である。
最近は役に立たない記事ばかり書いていたので少しは役に立ちそうな記事でも書こう。
わたしがよく使っていた片言中国語である。
選んだフレーズは旅行者向けで、ガイドブックに当たり前に書かれている「ニー・ハオ」だの「シェー・シェー」だのは省いた。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
【1】OK(いいですよ、わかりました)
中国に初めて来たK先生。
「ホテルの人、全然英語通じないんで困りました」
そう、中国は本当に英語が通じない。
日本人も英語が下手だけど、中国はその比ではない。
「How much?」すら通じないと思ったほうがいい。
というわけで、中国ではどうしても中国語が必要になってくる。
なお、OK(オーケー)とBye-bye(バイバイ)は中国語に溶け込んでおり、とてもよく使われている。
発音も日本人のそれに近いので聞き取ることは容易である。でも、バイバイは仲のいい人とか、身内の言葉。「OK」は普通に使える。たぶん・・・。
【2】スーパーでの買い物
ある日学校の近くのスーパーで買い物をしていた。レジに並ぶと「センセー」と言う声が。学生だ。彼は私の後ろに並んだ。
例によって店員が
「会員カードは有りますか(会員卡有吗?)」
「レジ袋は要りますか(要袋子吗?)」
と聞いてくる。
いつものことなので、いつものように「没有(meiyou)」「不用(buyong)」と答える。
学生が驚いて言った。
「センセー、中国語がわかりますか」
こいつなめてるな。
この程度の中国語は中国で生活していれば誰でもできるようになる。毎度のことであるから、わからないとスーパーで買い物するたびに、あわわわっ!と困ることになってしまう。
中国語の発音は日本語と全然違う。カタカナで書かれた発音を覚えてもまず聞き取れない。
でも、あえてカタカナで表記すると、「会員卡」の発音は「ホイユエンカー」と聞こえる。「袋子」はダイズと聞こえる。
【3】これください(我要这个)
町の食堂に入った。
わたしの後に白人の客が入ってきた。
その白人客は壁のメニューの写真を眺めていた。中国語はほとんど分からないないのだろう。
この白人客はどうやって注文するのか? 興味津々である。
白人客は、写真の一つを指さして言った。
「我要这个(wo yao zhe ge)」
指さして「我要这个」。わたしの注文の仕方とまったく同じだ。
「これをください」の中国語は、ほかの国の本にも「我要这个」となっているということだろう。
我要这个・・・うん、そうだ、そうだ、我要这个。我要这个は正しい(※注)。
わたしは深く納得しながら、牛肉が少なくて納得がいかない牛肉炒飯(niu rou chao fan)を口に運んだ。
【4】いりません(不用)
英語のYES・NOは便利な言葉だ。承諾のときはYES、拒否のときはNO。ほとんど万能といえるくらいこれで用が足りる。
ところが中国語はそうはいかない。
「対(dui)」とか「不是(bushi)」なんかよく使われているけどやはり場面は限定される。
買い物をしているとき、店員がいらないものまで「あれはどうだ」「これも買え」などと言ってくる。英語ならNOで済む。中国語は「不用(buyong)」と言う。「要りません」「結構です」は不用(buyong)である。
用(yong)の発音は4(よん)と似ている。だから不用の発音は「ぷーよん」。中国で頻繁に聞く言葉だ。
デパートのおもちゃ売り場で、一つのおもちゃを手に取った母親に向かって子供が叫んだ。
「ぷーよん、ぷーよん」。
私の頭の中に「いりません」は不用だと深く刻みこまれた。
【5】中国語がわかりません(听不懂)
听不懂(ting bu dong)、発音をあえてカタカナで書くとティンプトン。
中国在住の日本人で「听不懂」が一番よく使う中国語だと言う人も多い。中国語を話せる人でもそういうので、「一番よく」というのは誇張、謙遜が含まれている。が、わたしもよく使った。
听は「聞く」、不懂は「わからない」。听不懂は、聞いてわかりませんという意味である。
中国語らしい言い方なのだろう。学生も日本語がわからなかったときよく「听不懂」と言う。「授業中は中国語を使ってはいけません。日本語で“わかりません”と言いいなさい」と注意する。
中国語で話をされてわからないときは、「我不会説汉語(=I can't speak Chinese)」なんて長くて発音の難しい(会 hui と語 yu が難しい)フレーズを使うのではなくて、困惑した表情で「听不懂」と言う。これでいい・・・と思う。
そして必要なら紙とペンを差し出し筆談に持ち込めばいい。
わたし、ほとんど上記の中国語と「多少銭?(いくらですか)」「謝謝(ありがとう)」だけで中国生活をしていた。
たったこれだけでなんとかなったのは、わたしのコミュニケーション能力の高さというか、円満な人柄によるものであることは言うまでもないと思うのだけど、他人(ひと)はどう思うのかは知らない。
補足をしておくと、中国語の禁止(駄目)は、不行(buxing)、不可以(bukeyi)である。発音はそれぞれ、プーシン、プクイと聞こえる。「駄目です(NO!)」といわれているわけだから、そのときはさっさと引き下がること。
無用なトラブルは起こさないことに越したことはない。
あっ、それから6以上の数字を片手で表す中国独特のサインも覚えておいたほうがいい。
中国の人、世界共通のサインだと思っているようだ。
※注: 欲しいものを指差して「这个(zhe ge)」だけでもいい。中国の人もそう言っている。这个の発音はわたしにはチェイガと聞こえる。
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