『中級から学ぶ日本語』『上級で学ぶ日本語』を読む

2013.06.16 Sunday

資本主義・香港の道は金と自由で敷きつめられている

香港、ホンコン、HONGKONG・・・

スージー&ザ・バンシーズ／香港庭園(ホンコン・ガーデン)
Siouxsie and the banshees“Hong Kong Garden”

中国に来るまで香港は中国語（普通話）でも「ホンコン」だと思っていた。英語表記もHONGKONGである。
これ、広東語。
普通話では、香港はxiang gang（シィァンガン）という発音になる。

そういやぁ「夜来香」は「イエ・ライ・ホン」ではなく、「イエ・ライ・シャン」と読むよな。
香はxiangなのである。そして港はgang。

さてさて、行ってきました、日帰り香港。
目的は、香港への行き方を確かめる（知る）ことと、重慶大厦（チョンキン・マンション）を見ることの２つ。

深圳・香港間はいくつかのゲート（イミグレーション）があるのだけど、とりあえず一番便利そうな、地下鉄を使っての香港行きである。深圳側には、罗湖（LuoHu）駅があり、香港側には羅湖（LoWu）駅がある。
罗湖駅と羅湖駅は、阪急の梅田駅と阪神の梅田駅の関係と考えればいい。
大陸側と香港特別行政区で駅が分かれ、そして普通話と広東語の関係で、漢字と発音が違っているのである。

結論から言うと、香港行きはとても簡単で、お金も片道数百円の出費と大変リーズナブルであった。
時間的には、２時間強。わたしは、深圳の中心からずっと外れたところに住んでいるので、深圳の罗湖駅に行くのに１時間はかかる。羅湖駅（香港側）から香港の中心、尖沙咀まで約４０分。これに出入国の手続きの時間を足して２時間強である。

双方の側で出入国、同じ国なので出入国というのは変だが実際出入国手続きをするのであって、それが済むと徒歩で橋を越え香港側へ入るのである。
橋と言っても、実際はビルとビルをつなぐ通路であって橋を渡っているという感覚はない。

↓　で、これが深圳と香港を分ける川。左が深圳側で、右が香港側。川幅だけなら小学生でも泳いで渡れる。

うーむ、かつてはこんな目と鼻の先で自由と抑圧、繁栄と貧困、天国と地獄が分けられていたのだな。
どっちが天国で、どっちが地獄かなどと、そういう波風立てるようなことは言わないけど、「地獄への道は善意で敷きつめられている」という言葉を、“皮肉にも”マルクスは『資本論』で引用している。

深圳・香港間と、深圳罗湖駅周辺の様子は、こっちの動画を見てもらうとよい。

香港の目的地は重慶マンション。
自分でも意外であるが、わたし、ここを舞台とした映画『恋する惑星』（原題：重慶森林、Chungking Express）が大好きなのである。
しかし、恋する惑星というタイトルはもう少し何とかならなかったのか。ちょっと恥ずかしいぞ。
でも、まずは、映画の予告編をどうぞ。

↓　これがその重慶大厦（チョンキン・マンション）

で、中に入るとカレーの匂いがして「ここはインドか？」というくらいのインド人だらけ。店員も中にいる人間もみんなインド、インド、インド。
ロンドンも店員はほとんどインド系の人が多かったが、重慶大厦の中はそれどころではなかった。
インド、インド、インド・・・・。
これで、牛がそこらへんに寝転がっていたら完璧である。
大英帝国と植民地・インドの関係を改めて確認した重慶大厦である。

さて、最後に、著作権天国中国、太っ腹中国、映画『恋する惑星』１時間４０分を超えるフル・ムービーだぁ！！！

広東語だけど・・・。