2014.03.07 Friday
深センで働く日本語教師な日本人 〜 都是好人阿
帰国して、昨日がちょうど2か月だった。病院に行きMRI検査を受けた。2か月前に比べヘルニアは少し引っ込んでいるだけだった。
高い検査代払ったのに損した気分である。
この1か月、全然症状は改善せず。先週なんかは、ベッドに横になると仰向け、うつ伏せ、横向き、どんな姿勢をとっても坐骨神経痛で眠れない日が続いた。ヤムチャが死んだときのポーズしかできなくなると以前書いたが、そのポーズすら痛い。
2チャンネルの掲示板【腰痛】腰椎間板ヘルニア33【坐骨神経痛】を読むと、椅子に座って寝ていたという人もいる。
一応、次に打つ手として神経ブロック注射を来週の月曜日に予約した。この注射が痛いらしい。効く人もいれば効かない人もいる。賭けなのである。
あのぉ、注射と賭け事には弱いんですけど。
Hagino氏(いつもありがとうございます)から、椅子に座る姿勢はよくないから横になって過ごせ。ブログを書くのはやめよとアドバイスされた。が、こうやってパソコンに向かっている。
だって、暇なんだもん。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
A先生(女性)はわたしより1か月ほど先に、この学校に赴任した。中国の大学に留学経験があり中国語ができる。席が隣同士だった。わたしが深圳に来て1ヶ月もたってないころ、お母さんが急に亡くなり急きょ帰国した。
それから1か月ほどたったころK先生(男性)のお母さんが急死。K先生も急きょ帰国してしまった。
2人続けて日本人教師の肉親の死。校長は風水が悪いのではないかと疑って風水の先生をよんできた。風水的に職員室の位置が悪いということで、職員室は別の部屋に引っ越しとなった。
K先生(女性)はわたしより1か月ほど遅れてやってきた。この先生も中国の大学に留学経験があり中国語ができる。日本語教師養成学校を出たばかり。
「先生のような仕事は初めてです」
授業の前はいつも極度に緊張していた。授業中も混乱して次の言葉が出てこずに立ち往生することもたびたびあったようだ。かわいそうに、はたから見ても日に日に精神的に追い詰められていることがわかる。2か月ほどで退職して帰国してしまった。
E先生(女性)はいつも「恋人が100人いる」と言っていた。でも恋人の姿を見た人はいない。
そのかわり犬を1匹、猫を4匹だか5匹だかを飼っていた。
「学生が、捨てられていたからと言って持って来るんですよ」
餌だなんだでペット代だけで月に2000元くらい出費していると言っていた。10月に1年の契約が終了ということで辞めて、深圳の隣、珠海の学校に行ってしまった。
I先生(女性)は、ニュージーランド人の恋人がいる。
東南アジアをバックパックで旅行しているとき、インドネシアの日本語学校に立ち寄ったのがきっかけで日本語教師になったそうだ。
わたしがバックパックでヨルダンにいったことがあるという話をやたら「すごい」と面白がっていた。
「バックパッカーの行きつく先って日本語教師なんですね」(I先生)
南京にも1年いたらしい。「南京って反日的な空気ある?」と聞いてみた。
「(反日ムードは)0%です」ときっぱりと答えた。
みんなあんまり事件のことはよく知らないらしい。
だからと言って日本軍による残虐行為は無かったという証拠にはならない。
H先生(男性)は青島(チンタオ)で5年ほど日本語教師をやっていた。
わたしより3か月くらい後に深圳にやってきた。
「もう、青島では日本語教師の職はないですよ。青島で一番大きい外国語学校も日本語科はなくなったし。」
授業の枠が無くなると学校から派遣されて、ホテルマンをやっていたということだ。
なんと中国人女性と結婚して子供までいる。可愛い奥さんと子供を青島に残して深圳に単身赴任である。
青島は濰坊の隣の市。実家が尼崎ということだから、中国的にも日本的にもわたしと同郷である。
奥さんは日本語はできない。H先生は日常会話程度の中国語はできる。でも、「おたがい言葉がわからなくなるので、うちでは難しい話はしない。」
日本語教師として中国に赴任しても異国の生活に慣れずすぐ帰国してしまう人もいる。
実はわたしがこの学校に応募したとき「すでに締め切りました」ということで一度不採用だったのが、先生が一人急きょ帰国することになったということで採用となった。
その先生は中国の生活が合わず「何かを食べてはすぐ下痢をして、何度か病院にも連れて行きました」(校長)という様子だったらしい。
異国での生活に必要なのは外国語ができることではなく、日本と違うことを不平不満でなく笑いに変える異文化適応能力と健康である。
中国で日本語教師をする。すると、残業はまずないし、決められた範囲以外の仕事がどどっと入ってくるなどということも滅多にない。
とりわけ楽なのは大学。大学の先生は授業も少なく授業以外の拘束はないので、日本語教師LIFEセンセーなんか、濰坊時代は太極拳の教室に通い、ブログも毎日更新していたよな。
ただし現地採用の日本語教師は給料は少なくて、中国で働く日本人の最底辺カーストに属することは間違いない。
それでも、
「中国なんて1年でいいよと思っていたけど、もう5年もいるよ」(H先生)
わたしも濰坊に行く前は1年でいいやと思っていたのだけど、濰坊の1年が終わると次に深圳に行っていた。
わたしも中国は面白味のない国だと思うのだけど、うまく適応すれば中国はとても懐が広い(いいかげんとも言う)ので、日本でのしがらみを断ち切って、のびのびできるし、文化的にも共通する点が多いのでそのまま沈没(=バックパッカー用語で長期滞在)してしまう人も多い。
さてさて、深圳は安価な海砂をコンクリートに混ぜて作られたビルや地下鉄の駅があり倒壊の危険があるらしい。
でも、これ他人事じゃない。さっき夕食を食べながらテレビを見ていたら関西でも海砂を混ぜて作られた高速道路がかなりの距離にわたってあり大変危険な状態だというのをNHKでやっていた。
中国でいま起きていることは、かつて日本でも起きていたこと。
食品偽装なんかはいま日本でも現在進行形。
かつてはMade in Japanは粗悪品の代名詞だったんだよ。
海外での日本人団体客のマナーの悪さは筒井康隆が『農協月に行く』という作品にした。
どうして中国は「工業製品が粗悪だ」「コピーだらけだ」「公害がひどい」「マナーが悪い」なんて、自分たち(日本)は無関係みたいな顔して言えるのかよく分からない。
そういえば、ホテルマンをしていたH先生が言っていた。
「日本人客の多いホテルだったんですよ。日本人客からクレームがあると自分が出ていくんです。相手が中国人だとほんとにひどい傲慢な態度をとる人がいます。でも自分が出ていくと“あっ、日本の方ですか”と言って急におとなしくなるんです。こういう人を見るのは嫌だったですよ」
夜郎自大と言わずして・・・。
※都是好人阿:みんないい人という意味。「阿」は正しくは「啊」という字なのだけど、こういう日本語にない文字を使うと化けるので「阿」としておいた。
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